本草閣クリニック > 根治を目指す治療と症例・実績 > 症例・実績 【がん】 症例・実績 【がん】
がん(癌)とそれに伴う副症状や副作用
- 抗癌剤や放射線療法併用時の副作用軽減
- 手術後に起こるトラブルや副反応軽減
- 癌と共存を余儀なく選ばれる方のQOL向上など
子宮体癌+腹水 50代女性
病名
- 腹水
- 子宮体癌
経過
2020年5月に下腹部に鈍痛が時々あり近医受診する。腸炎の疑いで2週間程度経過観察していたが症状は変わらないため腹部CTを実施したところ子宮体部に腫瘤影を認め大学病院へ紹介された。精密検査の結果、子宮体癌の診断を受け手術+化学療法実施し経過観察となっていた。2022年3月頃から体重増加と腹部膨満感が出現し病院で腹水が貯留していることが発覚し化学療法を再開するにあたり漢方薬を併用希望される。
自覚症状
- 腹部膨満感 腹水
経過
来院時外見上も明らかに腹水貯留が疑われる腹部所見あり、量に関しても中等度と明らかにわかる程度であった。初発時の化学療法後から1年以上が経過し仕事も再開しており体力はある状態であった。漢方処方の中でスタンダードな腹水に対する処方を中心に漢方治療を開始する。化学療法をほぼ同時に開始であったが、開始後1ヶ月はお腹の所見はあまり変化を認めなかった。2ヶ月目に入った段階で2kgの体重減少と4cm程度の腹囲の減少を認めた。化学療法が著効していることも大いに影響あるが、腹水の減少は所見上明らかであった。化学療法は3〜4ヶ月で一旦終了となり経過観察となったが、漢方薬は本人の希望もあり継続することとなる。その後腹水に関して6ヶ月程度外見上は分からない程度で推移しておりその時点で漢方薬は一旦終了となった。
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胃癌 50代女性
病名
- 胃癌
- 癌治療に伴う副作用
現病歴
2021年3月に健康診断で胃癌が見つかる。
2020年6月頃から上腹部痛が目立つようになり市販薬の胃薬を時々服用されていた。自覚症状は発見まで胃痛以外はなく体重減少もほとんどなく経過していた。発見時はステージⅢaの状態であり手術(幽門側3分の2切除+リンパ節郭清+再建術)と術後化学療法を行うこととなった。化学療法を1年行なった後漢方薬を希望される。
経過
- 体重減少 術後約1年で9kg減少
- 食欲不振
-
下痢 1日3回〜5回程度
-
倦怠感
処方+現在
胃癌術後から起こった胃切除後症候群による症状が強く出ている状態であった。癌に関しては1年で化学療法は予定通り終了となりその後4ヶ月フォローとなっているが、切除後症候群の症状が辛いとのことであった。高麗黒人参(→特色ある生薬 高麗黒人参)を含む気を補う漢方薬をベースと熊胆(→特色ある生薬 熊胆)を合わせて処方し経過を見ることとなる。服用開始後3週間で下痢に関しては回数が減り1〜2回程度となる。回数は減少したが便の性状は泥状であることは変わりなかったが、回数が減少したこともあり内服開始後10ヶ月で3kgは体重は増加することとなる。食欲に関しては、物理状複数回に分けて摂取していることもあり10ヶ月目では10段階中5〜7程度までの改善にとどまった。2023年現在は体重5kg増加することに成功し、食欲も10段階中4〜5程度まで回復しており苦になっておらず、下痢に関しても1日1〜2回程度の状態を保っており、倦怠感はほぼ改善している。
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大腸癌 60代男性
病名
- S状結腸癌
- 腸閉塞
- 癌治療に伴う副作用
現病歴
2019年頃から便秘傾向となり下剤を頓用し対応していた。
2020年1月に激しい腹痛あり救急搬送され腸閉塞と診断を受け入院となった。腸閉塞に関しては保存的治療にて軽快したが腹部CTにてS状結腸に腸管肥厚認めた。腸閉塞が改善した後に検査したところ大腸癌が誘発した腸閉塞と診断を受ける。その後の精査にて肝臓への転移が発覚した。大腸癌に対して大腸部分切除を行なった後、肝転移巣に対して肝臓の部分切除をおこなった。約3ヶ月の入院となったが退院されると同時に漢方薬を希望される。
経過
術後化学療法を行うにあたり、倦怠感、体重減少(4ヶ月で8kg)、食欲不振などの自覚症状に加え、貧血中等度(ヘモグロビン値 8.3)の血液検査結果であった。入院中も一度赤血球輸血を施行しているが、徐々に悪化していることを強く気にされている。
気を補う漢方薬をベースとし血を補う作用の強い動物生薬を数種類併用していただくこととなる。2023年現在まで漢方薬は服用しているが、約4ヶ月経過の時点で体重は4kg増加し食欲も7割程度回復する。体重はそれ以上増えることはなかったが減る事もなく保ち現在に至る。貧血に関しては、服用開始1ヶ月目で一度輸血することとなったが6ヶ月目の検査でも輸血後のヘモグロビン値を保ち(ヘモグロビン値 9〜10台)、その後も進行する事なく保つ事ができた。癌に関しては術後化学療法が著効し2022年〜23年にかけては悪化の所見なく4ヶ月の経過観察にとどまっている。
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食道癌術後 70台男性
病名
- 食道癌術後
- 癌治療に伴う副作用
現病歴
2016年健康診断で下部食道癌発見され食道切除+胃管再建を行う。術後放射線治療を受けていたが衰弱し一時ベッド上生活となっていた。
2018年ごろにはリハビリの成果もあり屋内歩行自立、屋外歩行は自立〜見守り程度まで回復し自宅で療養生活を送る。術後食事摂取に問題があり一度に摂取ができない状況で1日5〜8回程度に食事を分割しているのもあり体重低下、食道癌術後後遺症と思われる息切れを主訴に漢方薬開始することとなった。
経過
約1年程度漢方薬を服用し、食事摂取回数を少なくはできなかったが浮腫も全くない状態で48kgから54kgまで叶うことに成功することとなる。息切れに関しては食道癌手術の後遺症と思われ10段階中3〜4程度まで回復したが完全に症状は取れていない。ただ階段昇降の耐久性が向上し休むことなく3階程度まで登る事が可能となり体力や免疫力が改善しQOL向上することとなった。紅豆杉(→特色ある生薬 紅豆杉)を含む漢方薬は3年程度続けていたが、食道癌定期検診で胃管癌が見つかり現在治療のため入院中である。
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肺癌 60代女性
病名
- 肺癌
- 高血圧
- 脂質異常症
- 逆流性食道炎
- 癌治療に伴う副作用
現病歴
2019年8月の健康診断で胸部異常影指摘され近隣の市民病院を受診され肺癌の診断を受ける。肺部分切除+化学療法の方針が決まる段階で漢方薬併用を希望される。
経過
手術前4週間から漢方薬服用を開始。術前という事もあり体力や免疫力を補う漢方薬を処方し服用していただき手術前1週間目で一旦中断とする。癌はあるが自覚症状はない状態であった。
手術から約5週間で退院となり化学療法と併用し漢方薬を希望される。
退院時には肺切除後という事もあり動作時の息切れ・呼吸苦、食欲不振、体重減少などの症状が出現していた。手術前に約3週間服用した漢方薬をベースとした漢方薬と合わせて冬虫夏草(→特色ある生薬 冬虫夏草)をあらためて処方し継続することとなった。漢方薬服用4ヶ月目で化学療法1回スキップされた経緯はあったが、化学療法の副作用は自制内で入院や中断することなく1年経過する。1年経過後に化学療法は一旦終了となり4ヶ月のフォローとなったが、漢方薬は服用希望され3年経過となる。
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前立腺癌 70代男性
病名
- 前立腺癌
- 脊椎に骨転移
- 脂質異常症
- 高血圧症
- 癌治療に伴う副作用
現病歴
2年前に健康診断でPSA値が高値(56)となり発見される。発見された際に第4腰椎に骨転移巣あり、患者はホルモン療法を選択し経過観察していた。
発見から1年目でPSA値が160前後と高くなったこと、食欲不振と体重減少が目立ち漢方薬希望される。
自覚症状
- 頻尿 1日14回程度 夜間尿 1日4回
- 体重減少 1年前54kgだったが45kgまで減少(身長 173cm)
- 食欲不振
- 疲労感
経過
食欲低下と体重減少により体力や免疫力が著しく低下しており、『脾・胃』の薬を中心とした『高麗黒人参』(→特色ある生薬 高麗黒人参)を含む漢方薬と『腎』を補う漢方薬とを内服開始する。内服1ヶ月程度で夜間尿は1日4回から2回程度まで減少し食欲も10段階評価で9段階まで改善する。3ヶ月目には体重が45kgから48kgまで増加し疲労倦怠感はほぼ消失する。ただPSA値は140〜160前後と依然として高い状態が3ヶ月程度続いたため、『鹿茸』(→特色ある生薬 鹿茸)を追加し服用することとした。漢方薬開始後7ヶ月目にはPSA値は50台まで低下し、画像上ではあるが転移巣も増えていない状態であった。漢方薬開始後4年目であるが同様の状態をキープできており、PSA値も40〜70程度で安定している。
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乳癌 40代女性
病名
- 乳癌
- 蕁麻疹
- 鉄欠乏性貧血
- 癌治療に伴う副作用
現病歴
1年前に自身で左外側上部乳房にしこりを発見し病院にて精査、乳癌と診断を受ける。同側リンパ節転移もあり手術+化学療法+ホルモン療法実施となる。漢方薬を希望されたタイミングは手術後6週間の段階であり、長期にわたるホルモン療法と化学療法の副作用軽減と手術による体力や免疫力低下を心配し相談受ける。
経過
- 体重減少 44kg(5kg減/6ヶ月)
- 貧血症状 めまい+ 動作時息切れ 軽度 Hb 8.4
- 食欲不振 術前にくらべ7割程度
- 化学療法開始後から悪心が出現
処方+現在
現在術後3年目。化学療法に関しては術後1年前後で中断しホルモン療法は継続中である。漢方の考え方では血虚+脾虚の状態と判断し初診時から同じ処方をベースとし2年継続した。術後の悪心は完全には取れなかったが10段階評価で2程度まで改善し、化学療法中は一度もスキップすることなく1年継続が可能な状態を保てた。化学療法終了後から前述の漢方薬に加え紅豆杉(→特色ある生薬 紅豆杉)も合わせて服用することとなった。体重減少に関しては悪心が改善したためか体重も1年で3kg増加し47〜48kg程度で安定し推移する。貧血はもともと術前から存在したが、術前ヘモグロビン値 8.4程度だったのが10台前後まで回復することとなり、貧血に伴う症状は出現しなくなった。術後3年目でフォロー途中ではあるが、再発・転移の所見はない状態が続いている。
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